久米田先生はハルヒを観ているか?前編*1

長門との運命を感じた。
もちろんそれは冗談だけれども、ずいぶん前、涼宮ハルヒの憂鬱第3話放送当時に自分が毎日本屋に行っては立ち読みしていたのが、

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
サイモン シン Simon Singh 青木 薫
新潮社 (2000/01)
売り上げランキング: 3,245
で、その3話で長門が読んでいたのが同じ筆者、訳者の著作で、
暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで
サイモン シン Simon Singh 青木 薫
新潮社 (2001/07/31)
売り上げランキング: 8,266
こんな偶然もたまにはあるか・・・?
フェルマーの最終定理を読むきっかけは、何かの本で訳者が薦めていて、手前味噌な気はするがそれでも面白そうだったので立ち読みすることに。ハードカバーは高すぎ。買えねえ。
で、GW前に借りてその間に一気に読んでしまった。
いやー、これは面白かった。
前半は古代からの数の神秘と数学者との戦いの歴史といった感じ。
これは比喩でもなんでもなく、読んでいると本当に戦いだったんだなと思えてくる。
後半は、フェルマーの残した最終定理という難攻不落の要塞に挑み、攻略の手がかりを残しながらも力及ばなかった戦士たちの偉業を、当時の歴史的背景なども交えて紹介していく。
かなりわかりやすくできており、数学が得意でなくとも、いや苦手でも楽しめるはず。数式や公式には丁寧な説明がついているし、それがわからなくとも、ドラマティックに描かれた数学者達の戦いに感動できるだろう。この本を著したことで、筆者と訳者はフェルマーの最終定理に対する偉業の一部を打ち立てたといえるのではないかと思えるほどだ。
この本は特に中高生に読んでもらいたい。この本を読めば数学に対する興味がわいてきて、数学の授業も苦にならなくなるかも。*1中でも高1、高2は数学難しくなってくるころ。やる気を出していかないとついていけなくなる可能性大。というわけでぜひ。
・・・この文書いてて、自分はもう中高生ではないことを実感。歳はとりたくない・・・。

*1:保障はできないけど。